学生時代を共に過ごした友人4名が七夕の夜、仙台に集う。
食卓に天の河の見立てを配し、牽牛と織姫の二星にまつわる漢代の伝説に思いを馳せつつ食事は進む。
羽を広げる鵲(かささぎ)のようにラディッシュの細切りをふんわり盛り、星型のオクラを飾った滝川豆腐を頂く。
誰からともなく多感だった頃の恋愛やそれぞれの思い描いた夢へと会話が弾む。
織糸のような五色の素麺を食べ終え、庭に出て星映しの器を覗き込んだ。
そこには日々を大切に生活している彼女らの笑顔と煌めく星が
映しだされていた。
愛逢月の再会に乾杯。
<注釈>
※星映しの器
たらいやかめに水を湛(たた)え、夜空の星を映し眺める趣向 |